今月6日発売の婦人公論124日号から「小保方晴子日記」というものが始まった。昨年4月の瀬戸内寂聴氏との対談をきっかけに小保方さんは社会復帰に向けた動きをしているのかと思っていたら、鬱状態からはまだ回復しておらず、ひとりでは買い物にも行けない程に引きこもり状態が続いていて、日本語のテレビニュースを見ただけで眩暈や吐き気、頭痛に襲われるほどPTSDの症状も出ているようだ。思った以上に重症のようだ。これは、もちろんマスコミ等からの苛烈なバッシング被害から来るものなのだが、以前からずっと指摘してきたようにマスコミ等のバッシングを引き起こしたのは、そもそも科学界の出鱈目さに原因がある。

 STAP問題は、本来科学コミュニティ内で処理されるべき研究不正問題を、ルール無用の場外乱闘で騒ぎまくったせいで、死者まで出る事態になってしまったわけだが、無法な情報リークによる報道合戦と並ぶ場外乱闘が、科学の名のもとに安易に仮説で不正追及をした「kahoの日記」や「仙台通信」のような科学者たちの言動である。

 STAP細胞問題を小保方さんへの個人攻撃に向かわせたのは、アンチ連中がしつこく執着している博士論文問題だが、理研ではリーク報道と世間の騒ぎに右往左往した挙句に文科省対策兼マスコミ対策のような石井報告が出されたのに対して、乱闘騒ぎが飛び火した早稲田大学では、博士論文の調査に関して一切リークはないまま粛々と調査を進め、第三者委員会による公正な調査報告が出された。
 ところが、これが気に入らない連中が大騒ぎした結果、早稲田も世論に振り回されることになってしまった訳だが、場外乱闘の先頭に立って騒ぎの旗を振り続けた人物がいる。

 日本分子生物学会の大隅典子と中山敬一である。
 第三者委員会が入念に調査した結果、学位の取り消しには当たらないとした調査報告が出されるや否や、世間では蜂の巣をつついたような騒ぎが起きたが、その中でもこのふたりが世論に及ぼした影響は計り知れない。

 『学位論文』http://blogos.com/article/90738/
 これは「提言型ニュースサイト」を標榜するBLOGOSに掲載された記事だが、大隅典子はこういう形でネットで騒ぎ続け、テレビをつければ中山敬一がしたり顔で研究倫理を語っていた。こうしてSTAP騒動の場外乱闘最前線に立っていたふたりは、当時の日本分子生物学会理事長と副理事長だ。
 STAP騒動で笹井芳樹氏を自殺に追い込んだ「マスコミによるバッシング」を焚き付けたのは、こうした科学界の中心にいる人達だ。科学の権威がマスコミや世論に「正義の大義名分」を与えてバッシングの旗を振り続けたのだ。

 マスコミ等による不当なバッシングに堪えかねた笹井氏が、絶望の内に自らの命を絶ち亡くなった後、大隅典子は仙台通信に「黙祷」と題する文章を書き、分子生物学会のHPに理事長メッセージを出した。

 『黙祷』http://blogos.com/article/91970/
『後に残された方々の気持ちを思い計ってもなお上回る念慮というものは、私の理解をはるかに超えている部分もあるでしょう。(中略)笹井博士が何を目的として自死を選択したのか、本当のところはわかりませんが、命よりも大事なことは何も無いはずです。自分の命はまた誰かの為でもあるのですから。』

 「笹井博士のご冥福を祈って」書いたというメッセージの中でこの人は、笹井氏が自ら命を絶ったことを責めている。非常に違和感を感じる文章だが、「何を目的として自死を選択したのか」というのも意味不明で、どうすれば「自死の目的」などという発想が出てくるのだろう。これはつまり後ろめたさの表れで、バッシングの先鋒にいた自分にとって死なれて迷惑だとでも思っているのだろうか。追悼文にこのような文章を書く神経が私には信じられない。